長右衛門窯の四代目、
上出兼太郎の工場案内レポート
上出長右衛門窯に新しいデザインを取り入れて、現在の基盤を作り、九谷焼産業の振興にも尽力した四代目、現会長(81)かく語りき。
コンピューターとそろばんみたいなもんやね
磁器という焼物が地球上に現れたのは約七百年前、元の時代です。けど元の焼物は中国にほとんど残っていない。どこへ行ったかといえばトルコ。オスマントルコが全盛だった時代に全部買い占めて行ったわけです。だからトルコのイスタンブール、ウスクダラ、あそこのトプカプサライ博物館(Topkapı Sarayı)に元時代の焼物が膨大にあります。なぜそんなに膨大にあるかというと、オスマントルコは焼物を胡椒と物々交換したんです。東洋には胡椒はなかったんですよ。 (more…)