「九谷我谷」森口信一・上出惠悟(東京)

Filed under: 個展 — @ 2019年10月15日

石川県加賀市の名泉、山中温泉より大聖寺川に沿って山間の道を上流へと進んで行くと二つのダムが見えて来る。富士写ヶ岳の麓にある我谷ダムと、その更に奥に広がる九谷ダムである。本展はこの二つのダム建設によって奇しくも水没した奥山の寒村集落、我谷村と九谷村にそれぞれ伝えられた稀代なる工藝品、我谷盆と九谷焼に魅せられた二人の作家によるお盆と器を超えて衝突する新たな取組みである。

KUTANIWAGATANI

【我谷盆】生活道具として作られた木の盆といえば平凡であるが、この盆の並ならぬのは堅い栗の丸太をくり出し、のみ跡を残す美しいその彫刻性。

【九谷焼】大聖寺藩の官窯であったが僅か五十年で忽然と消えた色絵磁器。謎めく歴史も然ることながら、圧倒されるはその鮮色さと大胆なる絵画性

◎本展は、2013年に金沢で初めて開催され、翌年に京都を巡り、5年ぶりに開催されるものです。福光屋は約400年にわたり日本酒を造り続け、日本酒の未来のかたちを模索し続けてきました。一度は廃絶したふたつの工藝を見事に再生させているお二人の作品に、継続への力を感じます。互いの枠を超えようと模索する両者の取り組みにご期待ください。

「九谷我谷」 森口信一・上出惠悟

2019年11月1日(金)-10日(日)
(森口 在店日:11月1日2日、上出 在店日:11月1日)

SAKE SHOP 福光屋 丸の内店

〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階
TEL:03-5288-5015
11:00~20:00
※土曜・日曜・祝日は19:00閉店

●オープニングレセプション
初日11月1日(金)17時〜19時30分
福光屋の季節酒を振る舞います。作家お二人との歓談をお楽しみください。お誘い合わせのうえお越しください。