上出惠悟個展「硯海の貝」(大阪)

Filed under: 個展 — @ 2014年2月10日

大阪Yoshimi Artsさんで上出惠悟の個展が開催中です。

本展は昨年行われた東京馬喰町αMでの個展「楽園創造」を関西の皆様にもご覧頂く機会となりますが、新作を加え新たに展示台を新調し一つの個展として再構築したものです。九谷焼、そして磁器の歴史を越えて、私達が生きる時間について語りかける作品にどうぞご期待ください。

 

“硯(すずり)の海に棲む小さな貝は
潮流にさらわれまいと棘を成し古人の余沢に浴するのである”

αM(東京)での個展「楽園創造」の出品作「硯海の貝」に添えた短い文章です。この展覧会で私は東洋から続く磁器の歴史を舞台に、その美しさについて考えました。 磁器という素材は千年先も色褪せぬ強さを持っています。磁器が纏っている時間はまるで仙境のように私達のものとは異なるのです。人の手を通して生まれた形が、そして絵が、火の力を借りて世界に存在し続ける。だから美しく感じるのだと思います。
時間はきっと音も立てずに私達の周りを吹き荒れていて、磁器はいつでも私達を置いてきぼりにするのです。

上出惠悟

   

この度、Yoshimi Artsは、上出惠悟の個展「硯海の貝」(けんかいのかい)を開催致します。

上出惠悟は、九谷焼窯元である上出長右衛門窯の六代目にあたります。窯のディレクションを担い、また、上出惠悟としての作品を発表してきました。

九谷焼の発祥の地、九谷村(現在の石川県加賀市山中温泉九谷町)に足を運び、九谷焼を生み出した先人達に想いを馳せた個展「幽谷」(2011)、次に、先人達が感じていた未来を共有しようとした個展「游谷」(2013)、という二つの「ゆうこく」という世界をYoshimi Artsで見せた上出惠悟は、中井康之氏(国立国際美術館主任研究員)のキュレーションによる、2013年のギャラリーαM(東京)のプロジェクト「楽園創造(パラダイス)-日常と芸術の新地平」において、個展を発表。その展覧会で、他の作品とは離れた位置に作品「栄螺 硯海の貝」が展示されました。今回は、作家の自画像とも言えるこの作品を中心に個展を行います。

是非、ご高覧下さいます様お願い申し上げます。

画像:上出惠悟 「栄螺 硯海の貝」 磁器、墨汁
「楽園創造(パラダイス)-日常と芸術の新地平 vol.3 上出惠悟」ギャラリーαM 展示風景より 2013
撮影:上出惠悟

硯海の貝/上出惠悟

2014年1月31日(金)-2月23日(日)
11:00-19:00 会期中無休
Yoshimi Arts